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2021.11.29

SINCON 2021 にて、RAMNを活用したオンラインワークショップが開催されました!

シンガポールのサイバーセキュリティコミュニティ Division Zero Special Interest Group (以降Div0)*1 の Car Security Quarter(以降CSQ)*2は、SINCON 2021 *3 にて、トヨタ大手町の研究員が開発したRAMN *4 基板を活用し、シンガポールの学生向けに自動車セキュリティに関するオンラインワークショップを開催。今回のワークショップはコロナウィルスの感染拡大を考慮し、オンライン実施となりました。

近年、自動車のサイバー攻撃対策が注目を浴びており、自動車のサイバーセキュリティに関する研究と教育を推進するため、トヨタ大手町の研究員は低コストの車載ネットワークのテストベッド"RAMN" (Resistant Automotive Miniature Network)を開発いたしました。そのテストベッドをオープンソース化し、2020年にHITB Cyberweek及びChaos Communication Congressにて発表しています。

RAMNは4つのECU (*ECU: Electronic Control Unit、電子制御を行う装置)のネットワークを構成し、オープンソースの自動運転シミュレータCARLAと連動することで、自動運転車の車載通信を再現しています。
また、一般的に実装されている診断機能のUDS (Unified Diagnostic Services)等が実装され、自動車の技術を安全に研究・勉強する環境を提供しています。

※RAMNの写真
RAMNはクレジットカードサイズのCAN-FDネットワークのテストベッドです。研究や教育の推進を目的とし、ソフトウェアとハードウェアは両方ともオープンソース化されています*4

今回のワークショップでは、CSQのチームメンバーはRaspberry Pisとクラウドサービス、及びトヨタ自動車が貸し出したRAMN基板を活用し、参加者が自宅からRAMN基板にアクセス出来る環境を実現。当社の研究員はRAMN開発者としてのノウハウを利活用し、先述の環境実現のサポートを行ないました。

※オンラインワークショップの写真(左:CSQチームメンバー 右:RAMNを活用したオンラインワークショップ環境)
シンガポール政府のガイドラインを遵守しソーシャルディスタンスを保つため、参加者は2名ずつの個室で体験。集合写真はワークショップの記念写真として最後に撮影しました

※オンラインワークショップの写真(上:CSQチームメンバー 下:RAMNを活用したオンラインワークショップ環境)
シンガポール政府のガイドラインを遵守しソーシャルディスタンスを保つため、参加者は2名ずつの個室で体験。集合写真はワークショップの記念写真として最後に撮影しました

ワークショップは満員となり、学生の参加者から高い評価を受けました。CSQとトヨタ大手町は自動車の技術に興味のある学生と研究者を応援しています。